旅のハジはかき捨て!

ぴよぴよ米国留学の記録。ほぼ私事日記。

上から目線

途上国と先進国という線引き、歪んだバイアスについて興味深かった出来事。

 

必修の一つとして、戦略とプランニングの授業を受けています。ビジネススクールの先生が教える、既存の企業を1つ選んで戦略を分析するという極めてビジネスちっくな授業。

先日の授業では、MBAの学生をゲストスピーカーとして招いて、彼女の参加したウガンダにおける就活支援のコンサルティングプロジェクトについて話を聞く機会がありました。

 

正直全ては聞き取れなかったのですが、

アフリカに対して非常に上から目線な態度で物を言っており、開発系の学生を前にしてそれは……という言葉遣いで、非常に自信たっぷりに話していらっしゃったよう。ウガンダ後進国だから人々の就職率が低くて、それを我々のプロジェクトで救ってあげました!的な物言いは聞き取れました。その場では静かにしていた同期たちも、授業の後、あれは如何なものかと議論に。

(恥ずかしいことに、私はあまり聞き取れておらず、聞き取れたことについても、アメリカ人はそういうものなのか随分と横柄、さすがだなあ。くらいにしか思わなかったので、みんなが文句言いまくっているのに最初状況が読み込めず、隣の人に聞く始末でした…)

 

結果、代表の学生数人が担当の先生を訪ね、プレゼンテーションが不適切であった旨を報告し、本人にも改善を求めるよう依頼してくれました。

(最初はその人を授業に再び呼んで祭り上げようと言ってるアフリカ出身の子もいましたが、流石に…ということで、間接的に先生を通じて問題意識を伝えていただくことに。)

 

次週の授業は、先生からの謝罪(自身も経営戦略の視点からしか見ておらず、バイアスのかかった表現に気付かなかった)があり、その日の新たなゲストスピーカーはキャンセル。

面白かったのは、空いた時間で、今回の一件について構造を分析しましょう!と、何が問題だと思ったかを挙手で言わせた後、

・プレゼンテーターからみたプレゼンテーター(自信ありげ、達成感のある)

・プレゼンテーターからみた皆さん(経験の浅い)

・皆さんからみた皆さん(多様な経験をしている、思慮深い)

・皆さんからみたプレゼンテーター(横柄、視野の狭い、偏見じみた)

の4つを黒板にみんなで書き出すことに。

 

聞き手と話し手の認識にギャップがあったから問題が起こったのだと先生は仰っていましたが………

個人的には、我々との齟齬が問題なのではなく、そもそもそのような発言を偉そうにしているMBAの学生の発想が問題なのであり、私達とのギャップを分析をしたところで何も変わらないのでは、と思うのですが。。。

 

とはいえ、あとからよく考えると、彼女の発言を否定する側の考えも一定の価値観の押し付けというか、偏ったものであるようにも感じて、彼女の提示した分析というのはある意味でよかったようにも思う。。難しい。